定期的にニュースになるのが,従業員によるインサイダー取引です。インサイダー取引とは,内部の人間でしか知りえない情報を利用して株などの売買をする事で,不当に利益を得ることを言います。例えば,新しい製品を発売することを知っている従業員が,製品発表前に株を購入して,製品発表をして株価が上がったところで売り抜けることなどを示します。
このインサイダー取引ってやつは,当局にしてみたらバレバレらしいですね。どうしてバレバレなのかは知らないのですが,そんな話を聞いたことがあります。自分の会社の株を買いたければ,持株会などの仕組みを使って購入するのが良さそうです。
逆に,インサイダー取引が発覚したというニュースが定期的に出てくるってことは,インサイダー取引を当局は把握しきれておらず,抑止効果のためにニュースをリークしているって考え方もありますが。どちらにしても,インサイダー取引は犯罪です。
今回のニュースは,インサイダー取引そのものよりも,インサイダー取引をした会社がセキュリティに関する事業をやっていることで取り上げられたみたいです。
それはパロアルトネットワークスという会社でサイバーセキュリティの製品を販売しています。つまり,ハッカーの侵入から企業を守る製品を販売しているのです。そのセキュリティ企業が内部犯行を防止できず,さらに,外部からの通報(インサイダー取引による従業員の逮捕)で,事態が発覚してしまったというのがニュース性になったのでしょう。
ちなみに,パロアルトネットワークスは内部データの持ち出しを防ぐソリューションも提供しているようです。このソリューションは,インサイダー取引はスコープ外だったのでしょう。
この手のニュースを見ると,セキュリティを商売にしているエンジニアとして,襟を正して生きていかねばと思う次第です。